経営戦略原論 第10章

要約

 予測困難性、可鍛性、生存困難性のいずれかが高いと新興企業が生まれやすく、新興企業の多くが戦う事業環境では、シュンペーター型の競争が起きており、戦略検討の「定石」はそうした事業環境では不十分である。また、2000年代後半にかけて確立されたリーン・スタートアップは、仮説思考計画方と同様の考え方を戦略フレームワークとして広く伝播されせ、事業開発を「探索」と「実行」に切り分けた。探索では、市場との対話からプロダクト・マーケット・フィットを見出し、実行で行われる戦略検討は、グロースハックと呼ばれている。新興企業の戦略検討においては、段階的に全社戦略が事業戦略から独立しする。しかし、成長の過程で新興企業はその特性を失い、成熟企業へと変化する。