経営戦略原論 第8章

要約

 管理会計は、経営戦略と同じく、1965年の書籍によって体系化され、1990年代に管理会計と経営戦略の距離が大きく縮まった。BSCやKPIの議論が、非財務的情報を財務情報と接合したことが転機点となったのである。また、BSIもKPIも、その導入にあたっては全社的な取り組みと、事業環境や組織構造の変化に合わせ、継続的な刷新が必要である。しかし、BSCは組織全体の数値管理を志向するのに対して、KPIは重要指標に焦点を当てている。また、複雑化した巨大組織では、各種事業を各事業、昨日、チーム、個人に因数分解し、突然の変化に対応すべく、本社主導の機動的経済資源導入も求められる。